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第6回 数珠のお話

単に服を着るのではなく、知識を備えることにより、ますます愉しくなるのがフォーマルウェア。

第6回では、前回の「喪服の装い」に続き、喪のシーンで手にする「数珠」のお話です。

数珠の珠の数はいくつ?

現在、お葬式等で使用する数珠は元々、念仏を何回唱えたかを数えるための道具でした。数珠の珠は大晦日の除夜の鐘と同じ、108つが基本とされています。108という数の意味には諸説がありますが、人間の煩悩の数を表すと言われています。数珠は、仏様に合掌する時、けがれをお祓いするものであり、心を落ち着かせる効果や、魔除けや厄除けの意味もあると言われています。

数珠には、素材や珠の数にも多くの種類があります。水晶や珊瑚、菩提樹の実でできたもの、108個が基本の珠の数も、54、42、36、27、21、18個と宗派により異なります。現在では約70種類ほどある数珠ですが、どの宗派でも共通して使える略式の数珠もあります。

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数珠の作法

一連の数珠は、そのまま。長いものは二重にし、左手にかけます。

拝礼の時は、房を中央にし、真下に垂らすようにします。
数珠は仏具ですので、畳や椅子などにそのまま置かないようにしましょう。

宗派によって、種類や用い方が多少異なりますが、自分の宗派に合ったものを持ちましょう。

数珠が切れてしまったら・・・

「縁起が悪い…」と思われる方もいらっしゃるようですが、そんなことはありません。「悪縁を切って くれた」と捉えることもできます。修理をして使い続けることもできますし、気になるようでしたら、お寺で供養してもらい処分しましょう。

結婚式にも数珠!?

仏前式で、お寺で結婚式を挙げる時、司婚者(住職)から紅白のリボンのついた結婚数珠が与えられます。これは、縁あって結ばれた2人の幸せを願う、「寿珠(じゅず)」なのです。

「葬儀に参列する機会がさほどなく、数珠は必ずしも必要ではない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、身内以外の職場や友人などの法事を含めると、平均して3ヶ月に1度は仏事に参加していることになるそうです。そして、春・秋のお彼岸やお盆などのお墓参りを含めると、1年のうちで数珠を手にする機会は、7回にも上るそうです。

また、急を要する場合、やむを得ず平服で通夜などに出席するときも、数珠を持参していれば、まず失礼には当たりませんので、職場にも一つ用意しておくとよいでしょう。

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第7回 袱紗のお話

単に服を着るのではなく、知識を備えることにより、ますます愉しくなるのがフォーマルウェア。

第7回は、袱紗についてご紹介します。金包みを直に持参するのではなく、袱紗に包むことによって、贈り主の気持ちをより伝えられる袱紗。慶事・弔事両場面で使いますので、由来や包み方をマスターすると便利です。

袱紗の移り変わり

袱紗とは、進物の上にかけたり、物を包む際に使用される布のことで、進物や金包みを汚れから防ぐことが目的です。一般的には、祝儀や不祝儀際の金包みを持参する際に使われています。

現在は、袋状のケースや布に台紙がついたタイプも見られますが、本来の袱紗は風呂敷のように品物を覆う布でした。目的は現在と同様、汚れや日除けを防止するためです。江戸時代に入ると、裏や絵柄のついたものや高級素材を使用したものが登場し、機能性に加えて豊かな装飾が施されるようになります。

袱紗の柄は、冠婚葬祭に応じた贈り主の心を表現しています。慶 事の場合は特に、縁起のよい動植物や説話のモチーフがあしらわれます。例えば、「松竹梅」、「鶴」、「鷹」、「高砂(婚礼の儀で披露される能)」、「鳳凰」、「宝船」、「日の出」等です。

袱紗は、“品物を保護する”機能的な目的から、“贈り主の心を表現する”ツールと変遷していきました。

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袱紗の種類と作法

■ 袱紗の種類

【慶事用】 赤やピンクなどの暖色系の明るい色。台付きのタイプでは、台の色が赤いものを用います。
【弔事用】 紺色、緑、灰色などの寒色系の地味な色を用います。
【兼  用】 紫の無地タイプは、慶弔両用として使うことができます。

■ 袱紗の包み方

※台付きのタイプの場合をご紹介します。通常の袱紗でも包み方は同様です。

【慶事用】
1. つめの部分が右にくるように袱紗を広げ、表向きに祝儀袋を置きます。
2. 左側の角を持ち、中央に折ります。
3. 上側の角を持ち、その上に折ってかぶせます。
4. 下側の角を持ち、その上に折ってかぶせます。
5. 最後に右側の角を折って、かぶせるように包み、つめをかけます。
 
【弔事用】
1. つめの部分が左にくるよう、袱紗を広げ、表向きに香典袋を置きます。
2. 右側の角を持ち、中央に折ります。
3. 下側の角を持ち、その上に折ってかぶせます。
4. 上側の角を持ち、その上に折ってかぶせます。
5. 最後に左側の角を折って、かぶせるように包み、つめをかけて止めます。
 
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第8回 お香典のお話

単に服を着るのではなく、知識を備えることにより、ますます愉しくなるのがフォーマルウェア。

第8回は、お香典のお話しです。袋の選び方や書き方、またお金を包む額など、気になりますよね。今回はお香典に関するマナーをご紹介します。

お香典の由来

お香典とは、故人の霊を供養するための香の代金として、霊前に供える金品のことです。昔は、何かと費用がかさむ葬儀を執り行なう遺族に対し、近隣の人々が経済的援助を行なう目的で、米や食物などを香典とすることもあったそうです。

お香典のマナー

お香典を準備する上で最も大切なのが、袋の選び方です。宗派や包む金額によって袋の種類が異なるため注意が必要です。

【仏式】一例 【神式】一例 【キリスト式】一例

■ 不祝儀袋の種類

紙は白の無地を使用します。蓮の花が印刷されたものは仏式に使用します。
水引は、不幸なことが二度と起こらないよう「結びきり」タイプを用います。水引の色は、仏式では「黒白」か「銀色」、神式では「銀色」または「白色」や「黒白」、キリスト式では水引のないものを使用します。

■ 表書き

仏式では「御霊前」や「御香典」、神式では「御玉串料」「御榊料」、キリスト式では「御花料」と書かれたものを使用します。(仏式、神式で迷った時には「御霊前」を使用できます。)
名前を書く際には、薄墨を使い、フルネームで「御霊前」等の文字より小さめに記入します。連名の場合は3人を目安とし、地位や年齢の高い順に右側から記入します。人数が多い場合は、「○○一同」や「○○有志」と記入し、全員の名前は別紙に書き、同封します。

■ 折りたたみ方

不祝儀袋の折りたたみ方は左側が手前になるようにし、裏面は上側を下側にかぶせるようにします。「悲しいことは下へ流れるように」と覚えるとよいでしょう。

■ お香典の額

一般的には、両親で10万円、兄弟で3〜5万円、親類で1万円、友人・知人・勤務先の上司や同僚の場合で5千円が目安とされています。しかし、喪家や故人との関係の深さや、地域の慣習、故人や持参する方の社会的地位を考慮して決めましょう。

■ その他の注意

お金はなるべく新札を避け、やむを得ず新札の場合は縦に折り目をつけて使用します。

■ 差し出し方

受付でお悔やみの言葉(※)を述べてから、袱紗の表側を上にして開き、表書きの名前を相手の方に向けて差し出します。
※お悔やみの言葉・・・
仏式、神式では「この度はご愁傷様でございます」、キリスト教では「故人にお別れを言いに参りました」などが使われるそうです。
通夜などで受付が設けられていない場合は、お香典の表書きがこちらに向くようにして祭壇に供えます。通夜・葬儀の両方に出席する場合は、通夜の際に持参します。

■ 香典返し

香典返しとは、忌明けの報告と挨拶を兼ねた大切な儀礼です。仏式では49日の忌明け法要後、神式は30日か50日、キリスト教式では30日が経った頃に行ないますが、最近では「即返し」や「当日返し」と言い、葬儀の当日にお返しすることも増えています。
品物は、石鹸・タオル・銘茶などの日用品が多いのですが、土に帰るという意味から、陶磁器などが用いられることもあります。香典返しの金額は、故人の社会的地位や土地の慣習などにより異なりますが、金額や品物にこだわるのではなく、感謝の気持ちを添えることが大切です。
喪に関する連載を通して
第4回からスタートした「ブラックフォーマルウェア・小物の歴史や由来」の連載も今回で終了します。この連載では、“喪”を中心としたお話しを紹介してまいりましたが、葬儀に関する事例のご紹介にとどまらず、“なぜそのようなしきたりがあるのか?”由来や作法を交え、日本の文化の奥深さをご紹介できればと思い、ペンを執ってきました。

古来より日本には、慶弔どんな場面でも“行動は心を表す作法”という美しい文化が存在します。しきたりの意味や由来を理解していれば、必然的に身のこなしに表れ、相手に伝えることができるのです。

お読み頂いたこの連載が、少しでも皆様の日常生活の中で役立てて頂けると嬉しい限りです。

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